コラム

(18)内視鏡をもちいた大腸検査

内視鏡の役割は主にふたつあります。

ひとつは開腹手術をせずに異物を取り出すことです。もうひとつは消化管の病変を発見して病気を診断することです。

今回は慢性下痢の症例に対して内視鏡も用いて行った病理診断を紹介します。

慢性下痢になったワンちゃんは検便、血液検査、ウイルス検査、レントゲン検査でも原因は分かりませんでした。

お薬を投薬すると一時的に改善しますが、再び下痢になります。

超音波検査の結果、横行結腸の粘膜が著しく腫れていました。

次に結腸の内視鏡検査を行った結果、炎症を伴った病変が見つかりました。

その病変を採取して病理検査を行った結果、「リンパ腫」という癌がみつかりました。

リンパ腫に対しては抗癌剤を使用して少しでも長く快適に生活ができるように治療していきます。