NANSEI ANIMAL HOSPITAL

なんせい動物病院・動物CTセンター

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コラム

(19)非常に危険なヒモ状異物

若いワンちゃんは好奇心旺盛で異物摂取をすることがあります。異物の中でも最も危険な部類に入るのが「ヒモ状異物」です。

ヒモ状異物とはヒモ、衣類、ヘアゴム、綿などが胃や腸で一本のヒモとなって腸管に詰まる異物のことです。

ヒモ状異物は腸管の蠕動運動によって引き伸ばされて、そのテンションのかかったヒモが腸管に穴を開けたり腸管を壊死させたりします。手術で異物を摘出しても腸管のダメージがひどく死に至ることもあります。

今回の症例は元気いっぱいで食欲旺盛なラブラドールがヒモ状異物を摂取してしまった例です。

いつものように病院に来た時は元気に走り回っていましたが、飼い主さんの話では、ご飯を食べても水を飲んでも吐いてしまうそうです。異物を食べることはないとおっしゃっていました。

確かにレントゲン写真には明らかな異物は写っていませんでした。

次に行った超音波検査で十二指腸に液体が貯まっていたので異物摂取が強く疑われました。

そして次の内視鏡検査で「疑い」が「確信」に変わりました。

異物が十二指腸を塞いでいます。この手の異物は内視鏡で摘出するのは困難です。

内視鏡検査の麻酔を維持したまま、摘出手術を行いました。

非常に大きなヒモ状異物です。

胃と腸をそれぞれ一箇所づつ切開して摘出しました。

やはり腸管の炎症もいたる所にみられました。

摘出した異物は飼い主さんの洋服の一部とヘアゴムでした。

現在は回復して元気に走り回っているそうです。