(19)フェレットの右副腎腫瘍摘出手術
フェレットによくみられる病気の中に副腎腫瘍があります。以前のコラムで基本的な情報を記載しましたので参考にしてください。
今回は、右副腎腫瘍により脱毛と痒み、外陰部からの排膿を起こしたフェレットに対して右副腎摘出手術を行った症例を紹介します。
<尻尾の付け根の脱毛>
<外陰部の腫脹と排膿が見られました>
<手術中写真:摘出前>
<手術中写真:摘出後>
右副腎は後大静脈という太い血管とくっついている為左副腎を摘出するようりも難しいといわれています。今回も右副腎と血管がべったりくっついていた為慎重に剥離して摘出しました。細い血管は銀色に見える血管クリップで止血しております。
摘出した副腎は病理検査の結果「副腎腺腫」という良性腫瘍であることが分かりました。
手術から2ヶ月後の様子です。陰部からの排膿と痒みがなくなり、見違えるように発毛が見られるようになりました。