週刊かふう連載コラム

(4)動物病院ではどうやって病気を治すの?

当院では犬・猫はもちろんですが、エキゾチックアニマルの患者さんも多く診察します。

連れて来る飼い主さん人間ですが、診察するのは口のきけない動物たちです。 人間であれば「頭が痛い」「お腹が痛い」「転んで打撲した」など症状を教えてくれますが、動物はどこが痛くて調子が悪いか教えてくれません。

そこで我々獣医師は人間さながらの検査機器を用いて、どこが悪いか診断して治療していきます。具体的な検査内容は、検便、検尿、血液検査、ホルモン検査、ウイルス検査、レントゲン検査、超音波検査、CT検査などです。

動物種によってそれぞれの検査の正常値が決まっているので、その値から外れた臓器を病気と診断します。異常が分かった後、動物たちの治療が始まります。

動物たちは、人間の小児科同様、注射や投薬に協力的ではないので、治療には熟練の技術が必要になります。また、動物たちは一匹一匹性格や家庭環境が異なるので、その動物に合わせた治療方法を飼い主さんと一緒になって考える必要があります。

さらに、人間の医療との大きな違いは医療保険に入っている動物がまだ少ないことです。ペットが病気になると飼い主さんの経済的負担が大きくなるので、健康なうちにペット保険の加入を検討しましょう。

<写真は病気のカメさんのCT検査画像>

「かふう」2013年7月5日掲載

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